2009年5月29日金曜日

インバーター技術向上による発電効率UP

SolarMagicという技術が、アメリカでのIntersolar 2009 Awardを受賞しました。
開発しているのは、ナショナルセミコンダクター社。名前の通り、ICの大手ベンダーです。

このSolarMagic Power Optimizer という技術は、太陽電池モジュールで最大電力追従制御を行い、1枚ずつのモジュールでの電力効率をあげようという仕組み。
今までは太陽電池パネル一体でDC-ACインバーターにより制御を行っていたため細かい制御ができていなかったが、モジュール毎にDC-DCインバーターにより制御することで、きめ細かい制御ができ、発電効率が1割〜2割、よくなるという話。
http://www.solarmagic.com/home

日本の各メーカーとも共同開発を行っているといい、来月6.24〜26のPVJapan2009で正式に発表があるようです。(ちなみにお値段はどのぐらいなんでしょうかね?)
まさに先日のSuntechのインバーターといい、今はインバーターも熱いですね!

2009年5月26日火曜日

太陽光パネルの次はインバーター

太陽光トップのサンテック(中国)が、インバーターの効率化の一手として、マイクロインバーターに力を入れるとのニュースリリースがありました。

太陽光発電の効率Upというと、パネルの部分に注目が集まるのですが、実は、このインバーターの効率も非常に大きなウェイトを占めています。
今までは、太陽光パネルは海外メーカーが大量生産して競争力を高めてきたのですが、このインバーター部分は、「電気製品」だったので、日本のメーカーがシェアを守ってきた部分です。その家電部分へ、「マイクロインバーター」という新しい発想で、いよいよ業界最大手のサンテックが入ってくる、ということは、非常に大きな意味を持っています。

このマイクロインバーターは、パネル1枚1枚に小型のインバーター(と言っても、見た目はそこまで小さくない)を取り付けることで、
・細かい運用管理
・効率の5-25%アップ
・設置コストの低減
が可能とされています。

まずはアメリカから普及するようですが、その成功事例とコスト競争力を持って、日本に入ってくるのを楽しみにしましょう。

2009年5月21日木曜日

2nd European Solar Days

2009/5/15〜22まで第2回のヨーロッピアン・ソーラー・デイズが開催されています。(もちろんヨーロッパでですが・・・)

この開幕の挨拶(Web)では、欧州議会議長のHans-Gert Pöttering氏が
「この気候変動という危機的な状況の中で、自然を守り、平和を目指そう」
というメッセージを発しています。

英訳なので、自然・平和が正しく表現されているか分かりませんが、このpeaceという言葉は、環境の問題を考えるときに重要だと感じています。

「環境は儲かるの?」とか「それだけじゃ生きていけないでしょ?」とか、「現在の平和な状況」が永続するという前提で質問されることがあるのですが、気候変動やエネルギーの枯渇、エコシステム(生物多様性)の崩壊等を考えると、この「平和」が長くは続かないことが、容易に想定されます。

「再生可能(自然)エネルギーに変えていくことで、平和を守っていく」
という思いは、いままで、多くの戦争を繰り返してきたヨーロッパの国々にとっては、実感しやすい話なのだと思いますし、逆に、石炭・石油が使えるようになってから発展したアメリカや戦後の日本は、ちょっとストレートにつながらないのかもしれません。
(ヨーロッパは、ちょっと前にロシアがガスパイプラインを閉めて、危ない状態になっていますので、余計に実感があるでしょうね)

CO2排出量にとらわれず、本当に次の社会の平和を守っていくためには、環境を守っていかないといけない!といった意識が、日本国内でも、もっと広がっていくことが重要だと思います。

2009年5月18日月曜日

グリーン電力発電設備認定認証

2009年5月15日に平成21年度第1回のグリーン電力の発電設備認定認証委員会が開催されました。
http://eneken.ieej.or.jp/greenpower/jp/04index.html
われわれも、サステナジー初の申請を出し、無事、S-Gridを利用した太陽光発電設備として、OKを頂くことができました。(まだ最終確定前ではありますが取り急ぎご報告)

この結果を受けまして、当初計画通り、
・S-Gridの試験運用を今月末〜来月頭より開始
・1〜2ヶ月のテスト
・夏過ぎ(8月頃)には正式に一般の方々へのサービス提供
を予定しております。

まだまだ、社会での認知度が高くない「太陽光のグリーン電力」ではありますが、S-Gridを通じて、たくさんの家庭の方々が「太陽光発電の発電所」として参加もらい、老若男女・企業/市民/NPOの方々に太陽光G電を知ってもらうことで、社会みんなが
「自然エネルギーを使うのが普通だよね!!」
という気持ちが変わっていったらよいなぁ〜 と思っています。

サービスインまで、もう少しです。

2009年5月15日金曜日

グリーンIT EXPO

今週(2009/5/13~15)開催されていた第一回グリーンIT EXPOに行ってきました。
やはり、家電品と同じように、省エネのソリューションが多かったですね。ハードが省エネサーバーもしくはソフトによる省エネ制御といった方法です。
また、データセンター向けでは、排熱の管理がメインです。一部、外気による空調もありました。
ちょっと残念だったのは仮想化に押されて、業務での省エネ(テレビ会議や個人PCの電源管理)が少なかった気がしました。会社の規模に関わらず採用できる仕組みなので、もっと流行ってもらいたいですね。

今まではGridなどの最先端IT技術は、企業の合理化のために利用されてきていましたが、これからは社会一般の私たち一人一人が便利になるように、また大都市だけではなく、地域での生活を助けられるように、変わっていくことが肝だと思うんですけどね。
私たちもS-gridをスタートとして、便利な仕組みを、ドンドンつくって行きますので、お楽しみに!

2009年5月13日水曜日

京セラのイオンとの販売業務提携

2009年5月11日のニュースで、京セラがイオンと太陽光発電システムの販売で業務提携を行うと発表がありました。

普通に記事を読み流すと、「へ〜」とか「京セラも販売に力入れているな」という程度の反応かと思うのですが、現在の太陽光発電の市場からすると、これは非常に画期的な業務提携です。

例えば、イオンが車の販売をトヨタと業務提携する、と聞いたらどうでしょう?皆さん、すごい意外に思うのではないでしょうか?同じように、ヨーカ堂が家の販売をセキスイハウスと業務提携する、と聞いても、「イベントぐらい一緒にやるの?」と思うかも知れませんが、販売で提携とは、イメージしにくいですよね。

車も家も、メーカーが自分たちでディーラー等の販路を持っており、それを小売業にお願いすることは、販路の方向転換(=ディーラー等の役割が減る)につながる為、なかなか簡単では無いのです。同じ事が、車をインターネット上でオーダーするダイレクトの販路ができたときも問題になりました。(結局、いまでも一部のメーカーしかやっていないのでは?)

今回は、イオンはイオンクレジットサービス提供の専用ローンも契約可能、との事で、単純に販売店をモール内に設置する、という話だけではないようですが、「環境のために良いことを、お互いが積極的にやっていく(そのために、既存の仕組みを変えていく)」という姿勢は、非常に評価できると思います。
ちょっと、イオンに行った際には、ぜひ、京セラの太陽光発電システムを手にとって(!?)みてはどうでしょうか。

2009年5月8日金曜日

グリーンITの普及

来週の5/13〜5/15まで、東京ビッグサイトで「第1回 グリーンIT Expo」が開催されます。

このイベントは第1回ですが、ここ1年で、各種のグリーンITのイベントが開催されていて、徐々にITの部分にも「グリーン化」が進展してきています。
この頃、省エネ・マインドも向上してきているので、会社や家庭のPCを使用しない時間まで起動しっぱなし、という人は少なくなってきている(ハズ)と思いますが、インターネットをやっている裏には、24時間、まったく電源が止まることなく「サーバー」が動いています。

京都議定書の基準年が1990年なので、その頃はまだインターネットが普及していなかった為、これらITの電力量は少なかったのですが、その後の爆発的な普及により、この電力量の急増が大きな問題となっています。

とはいえ、この便利で効率的な生活によりCO2削減に貢献できた部分も多いでしょうし、今から、インターネットのない生活に戻る、というのも難しいと思います。
逆に、飛行機による出張を減らしたり、買い物に自動車で行く回数を減らす(少なくとも「価格を見に行く」だけは減らす・・・とか)ためには、今まで以上にITを駆使した方が良いこともいっぱいあります。

そんな持続可能な社会を作っていくために、環境に対してITができることは何か?
それが、この「グリーンIT」です。
私たちも、エネルギーのソリューションとして、貢献できることはないか?を検討しています。そして、省エネだけでなく、自然エネルギーの利用により、持続可能なITを普及していきたいと思っています。

来週は、そんな「すぐ来るITの未来」の姿を見られることを楽しみにしています。参加は無料ですので、興味ある方は行ってみてはいかがでしょうか?

2009年5月7日木曜日

海外の太陽光パネルメーカーの状況

日本では国を挙げての太陽光発電ですが、米国の状況をちょっと覗いてみましょう。

アメリカのSunPowerは、先月末(2009/4)に、Q1は利益減少&工場の新規計画を延期すると発表しました。また、2009年の売上げ目標も減少する見込みとしています。

また、業界での競争が激しくなっており、First Solarや、Suntech Powerとの価格競争により、利益が減少していることも大きな利益押し下げ要因となっているようです。
記事

このように海外の記事を読むと、ユーザーとしては、パネルの価格が下がることは歓迎できますが、すでに日本のメーカーがコンペティターとして出てこない状況は、ちょっと寂しいい状況です。(インテルが席巻したCPU/MPU業界に似ています)
このように、海外で販売が激化しているということは、日本も海外メーカーの主戦場になる日も遠くないでしょうね。