2009年12月25日金曜日

COP15の熱狂を終えて。

「自然にある太陽や土壌、水や風を利用した持続可能なエネルギーを創り出して、将来的にはエネルギーコストをタダにしよう」というサステナジー社のミッションと、COP15で話されていた気候変動防止の枠組みは、実は、直接はつながっていません。

逆にいうと、
再生可能エネルギーが普及しても、気候変動は防止できない
かもしれませんし、
気候変動は抑制できても、循環的な持続可能なエネルギーが確保できない
ことは確かです。
もちろん、石油を使わなくなることで、CO2の排出量は抑制されるという、一部での貢献があります。

そのような観点から、COP15で世界中が再生可能エネルギー普及へ本腰をあげることを決定してくれると嬉しいと思っていましたし、もし、COP15が失敗に終わったところで、特に日本には石油もウランも無く、原油価格がちょっと上昇するだけで、現在のような生活を続けることができなくなってしまうので、再生可能エネルギーへのシフトが急務なことには変わりないと考えています。

グローバルな取り組みや仕組みづくりはもちろん重要ですが、私たちの目の前の生活を成り立たせるための取り組みは、それ以上に急務ではないでしょうか?環境関係やエネルギー関係で、COP15の結果に失望されている方、いまやられていることを、スピードダウンする必要、ないと思います。逆に、私たちと一緒に、新しい社会を一つ一つ、太陽光パネルを貼って行くことで、実現しませんか?

2009年12月6日日曜日

IEA内部告発で石油埋蔵量が減るか?

「石油の埋蔵量水増しか?」
というセンセーショナルな話が、11月のIEAレポートが出る直前に流れました。
http://ourworld.unu.edu/jp/oil-reserve-estimates-inflated/

「石油が限りある資源で、ここ数年でピークを迎えるのでは?」
というピークオイル説は、数多くの人たちが話し始めていますが、今回、注目されているのは、世界で一番権威のあるIEA(国際エネルギー機関)の内部告発という点。
それも、アメリカの影響力によって、既存油田の埋蔵量を水増しし、新油田発見の可能性を誇張した、という、日本的にいうと「石油偽装問題」ではないか?といわれているところが、気になるところです。

IEAのWorld Energy Outlookはこちらから

http://www.worldenergyoutlook.org/docs/weo2009/WEO2009_es_japanese.pdf

もともと自分が物心ついたときから石油は将来なくなるという話はありましたし、IEAのOutlook でも全体としては緊急の課題とまでは言わないまでも、毎回、再生可能エネルギーの必要性を強くメッセージとして出していたので、今の時点で「本当に石油は無くなっています」という話は、「やっぱり!」という気持ちではあります。
ただ、そこにアメリカの意志が働いていた、さらに皆がパニックに陥らないように偽装していた、という話が加わると、今年のOutlook2009の読み方も、CO2の問題よりも、直接的な石油危機の方が緊急度が高いのでは?と思えてきますね。

もちろん、今回の話で、急激に石油価格が上昇する、とか、CO2の制度自体が無意味になるとか、そんな大きな変化は無いとは思いますが、間違いないことは、一般に想定されているよりも、もっともっと早い速度で、新しいエネルギー利用の社会へ移行しないと、大変なことになる、ということでしょうね。

サステナジーとしても、もっともっとスピードを上げて、再生可能エネルギーの普及を進めていこうと思いました。