2009年7月22日水曜日

資源循環:太陽光パネルのリサイクル

前回に引き続き太陽光パネルのリサイクルの話です。

パネルのリサイクルは、国際的にも検討が進んでおり、世界中のパネルメーカーが参加しているPVサイクル という団体が存在しています。日本からも、SHARP、KYOCERA、SANYOが参加していますね。
http://www.pvcycle.com
その団体の調べによると、2020年には、ヨーロッパ全体で35,397トンもの太陽光パネルのゴミがでると予想しています。日本でも、2015年に8,000トン超のゴミが出ると言われています。

そんなリサイクルの問題を、JPEA太陽光発電協会のセミナーでも取り上げており、以下の講演資料は参考になります。

1 世界の太陽電池開発動向 PVリサイクルの動向と グリーン電力証書の課題

せっかく、サステナブルな社会を作っていくための技術が、ゴミというサステナブルではない物を生み出す原因となってしまうのは本末転倒になってしまうので、リユース・リサイクルを続けて、100年でも1000年でも利用できる太陽光発電になっていってもらいたいですね。

2009年7月16日木曜日

資源循環:ゆりかごからゆりかごまで

太陽光の話をしていると、このごろ「太陽光パネルの環境負荷ってどうなんですか?」という質問をされることが増えてきました。

太陽光パネルは、ご存じの通り、主にシリコンでできています。半導体と同じですね。
このシリコンを日本はほぼ全量(95%以上)、輸入に頼っています。
SiO2からどのように生産するか、という技術的な話は置いておいて、鉱物資源ということは、太陽光パネルをたくさん生産すればするほど、地球に対して環境負荷を与えることは間違いありません。

いままでは、メーカーはパネルを作る、設置事業者は設置する、そして、設置後の処理は、家庭が責任を負う、という形でした。
しかし、これからの未来・将来は、メーカーやサービス提供者が協力して、この太陽光パネルとしての製品や、そのモジュール、セル、そして原材料のシリコンを、リユース・リサイクルする仕組みを整えることが、当然、必要だと考えています。

われわれサステナジーでは、持続可能な社会を作っていくために、太陽光パネル含めた太陽光発電システム全体のリユース・リサイクルの仕組みを作っていきたいと考えています。

このようなコンセプトは、「Cradle to Cradle:C2C」といわれ、日本語では
「ゆりかごからゆりかごまで」と訳されますね。
ぜひ、興味ある方々は、下のPDFを確認してみてください。
http://www.jogmec.go.jp/mric_web/koenkai/051216/Seminar_Mr_Pedersen.pdf


また、このようなコンセプトに賛同していただけるメーカーの方々、募集中ですので、ご興味ありましたらご連絡ください。

2009年7月10日金曜日

便利なグリーン電力

いま、太陽光発電設備導入の検討をされている方々は、きっとグリーン電力としての環境への貢献を考えられていると思います。
ここで、グリーン電力として認証してもらって、環境証書にするとこんないいことがあります。
1:在庫が場所をとらない(株のようなものですね)
2:環境への価値が、目に見える形になる(数値化されます)
3:モノやサービスと組み合わせて使える(環境によいエコバックとして売れます)

これからは企業さんだけではなく、家庭や自治体、学校や公共団体などの方々も、自分がグリーン電力の発電所長になれる時代です。ぜひ、自分で生み出した環境価値を、いろんな方法で活用してみてはいかがでしょうか?

(ちなみにサステナジーでは、価値を認証するサービスを提供しています。気になる方は、ぜひ、ask[atmark]sustainergy.co.jpまでご連絡ください。)

2009年7月1日水曜日

PV Japan2009 その2


太陽光も目的や条件に応じて、いろいろな製品をチョイスする必要があると、その1で書きましたが、その良い例が「山形県の高校」の発表でした。

そのブースでは、高校の生徒が、ハンダゴテを持って、セルの工作を実演していました。実際、6つのセルとセルが接続され、その真ん中には発光ダイオード(LED)が付いています。
会場の明かりで、このセルが発電し、LEDが光りますが、セルを手でふさぐと、LEDも消えてしまうのです。

これは環境教育(エネルギー環境教育)と呼ばれる教育的な太陽光の使い方です。もちろん、発電量としては微小なものですが、こうして、エネルギーの重要さや、石油を使わずとも発電できる構造を、次の世代が学んでいくことは、非常に大きな意味があります(この実演を見て、自宅に太陽光つけたくなった人も多いのでは?)

これからは、公共施設や駅・道路等にも設置がすすんでいきますが、彼女・彼らが見せてくれたような、「発電量以外の効果」も、検討していきたいですね!